処士策論

「処士」(しょし)とは、仕官していない人、民間の人、在野の人のこと

今年もやります。NHK5月3日の「憲法関連」偏向放送批判(後編)

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前回(前編)の続きになります。

まずは前回紹介しましたNHKの憲法関連番組(1)(5)の中の、
(2) 5月3日 憲法記念日特集「施行70年いま憲法を考える」
の番組批評から始めたいと思います。
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http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2017-05-03&ch=21&eid=31507&f=etc
(以下、公式サイトより)
【放送日時】2017年5月3日(水) 午前10:05~午前11:35
【番組内容】5月、施行70年の節目を迎える日本国憲法。国会では憲法審査会を舞台に様々な論点をめぐり議論が続いています。いま憲法とどう向き合うか?与野党の代表が討論します。
【出演】保岡興治,武正公一,北側一雄,小池晃,馬場伸幸,森ゆうこ,照屋寛徳,中山恭子,【司会】島田敏男,田中泉
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この番組に関しましては、昨年同様、我らが中山恭子先生が番組に出演しておりましたので、NHKが放送する一連の「憲法番組」の中では唯一まともな(部分も一応ある)番組となっておりました。

番組の概要を紹介するにあたっては、昨年も書きました以下の文章が分かりやすいと思いますので(というか毎年同じような事を書いてますので)コピペします。
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(以下、昨年の番組の後半部分より抜粋して引用)
次に5月3日の午前に放送された、
憲法記念日特集「憲法70年 9党代表に問う」
についてです。
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2年前の5月3日に関する記事でも書きました通り、
国民に開かれた憲法論議を見せる事を頑なに拒否するNHKが、唯一見せる事を許容するのが国会議員による憲法論議です。

しかし国会議員による憲法論議などは、所詮党利党略に絡む主観的な憲法論議に限定され、国民にとって開かれた客観的な憲法論議など到底期待できない、という事も、私は過去に何度も指摘してきました。

ですから、今回のこの番組に対しても何ら期待する事なく番組内容(録画分)をチェックしていたのですが、ここ数年「集団的自衛権」に限定した憲法論議に終始していたNHKの討論番組とは違って、珍しく「憲法改正全般に関する討論」も含んだ憲法論議という事と、更に放送時間もやや長めに取ってあったという事で、過去に放送された「国会議員による憲法(と言うか集団的自衛権)論議」に比べると多少はマシな討論番組になっていた。(以下略)
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今年は司会が三宅民夫から島田敏男に代わってはいますが、今年の番組も昨年と概ね同じような番組であったと言えると思います。

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まあ、相変わらず「憲法論議は政治家による討論以外は不許可」というNHKの放送姿勢は全く改まっておりませんし、「日本のこころの中山恭子代表の発言だけは異次元の世界の話」とでもするかのような討論の場の雰囲気も昨年と全く変わっておらず、決して褒められるような討論番組と言えないのも確かですが、これが今のNHKがギリギリ許容できる年にたった一度の「憲法討論」番組である訳です。



今回の討論番組ではまず最初に「“立憲主義”とはどういった物であるのか?」という事の討論から始まっていました。

それは昨年行われた憲法審査会における最初の議論が「“立憲主義”をどう取り扱うのか?」という事だったので、そのようになったみたいです。

戦後憲法体制下における主流(圧倒的主流)意見は、
「立憲主義とは、政府の権力を制限して国民の人権を保護する事」
というものです。
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こういった“立憲主義”の考え方は、昨年NHKが行なった「憲法に関するアンケート調査」においても、100%その考え方をふまえた上で、アンケートの回答の選択肢を作成しておりました。
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(以下、昨年のNHKアンケートについて書いた記事より抜粋)
立憲主義
今の憲法の基本的な考え方である「立憲主義」について聞きました。
「政府の権力を制限して国民の人権を保護する」という立憲主義を知っていたかどうか尋ねたところ、「知っていた」が16%、「ある程度知っていた」が37%、「あまり知らなかった」が30%、「まったく知らなかった」が11%でした。
NHKはおととしも同じ項目の調査を行っていますが、立憲主義を「知っていた」「ある程度知っていた」という人の割合はいずれも増加しています。(以下略)
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しかしながら、昨年の憲法審査会において、主に自民党側から異論が出たようです。
そしてこの番組では専門家のインタビューも紹介して、従来の定説とは違う形の“立憲主義”が紹介されていました。
(※これはNHKにしては、非常に珍しい事だと思います)
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駒澤大学 名誉教授 西 修さん
国家に命ずると同時に、国民も命ぜられてそれなりの役割を果たしていく』『国民が主体となってより良い国家を作っていく。その基礎となるのが憲法である』

この解説映像の後に、スタジオで各党の代表者に“立憲主義”に対するスタンスを問う事になったのですが、結果は、

人民の権利を守るのが“立憲主義”>>公明、民進、共産、自由、社民
“立憲主義”にはもっと柔軟な考え方がある>>自民、日本維新

といった形になりました。

そして我らが「日本のこころ・中山恭子代表」の発言は以下の通り。
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『“憲法”といった時に「国民と国家の対立項が憲法である」という事はあってはならない、と考えています。この考え方はマルクスの頃からある考え方ですけれども、そうではなくて、憲法とは何か?といった時に、それは国民自身がどんな国を作っていこうとしているのか、それが憲法である、と。その基本になるのが憲法である、と考えています。明治の頃、伊藤博文がシュタイン教授に教えを請うた時「そもそも憲法とはその国の民族の考え方の発露である。したがってその国の歴史、伝統、文化というものが根差しているものでないといけない」というような教えがあったと聞いております』

中山恭子代表の考え方も、後者の考え方(西修教授の考え方)とほぼ同じであり、私も全く賛成です。

だからこそ昨年のNHKアンケートの“立憲主義”の前提には、私は異議があったのです。



それでは、残りの部分は昨年同様、中山恭子代表の発言の書き起こしを中心に、以下に書いていきたいと思います。
(※他党の代表者の発言で、傾聴に値する意見はほとんどありませんでした。まあ自民党・保岡氏の「憲法9条に自衛隊を明記する」という発言は、後から思えば「安倍総理のビデオ声明」の露払いだったのかも、と思い返しはしましたが)

“緊急事態条項”について。
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『現行憲法に緊急事態条項が無いという事は、当然の事と言えると思います。当時は占領下で作られた憲法ですから、総理大臣というよりはGHQ総司令官が日本を支配していたという中で、憲法に内閣総理大臣の緊急事態を宣言する権限というのは当然与えられなかった事だ、と言えると考えています。“日本のこころ”の日本国憲法原案では92条に国家緊急権というものを設けております。テロですとか、その他の自然災害などが起きた場合に内閣総理大臣は緊急事態を宣言する事が出来る。これは8項目に渡って書いてありまして、非常に厳しい形で、国民の生命、財産を保護する為に必要最小限度の措置が取れるという事で進めてきております』

(※この討論の場で「自主憲法」「占領下」「GHQ」などという言葉が出る時点で、他党の代表者とは「別次元の世界」と見なされますから(公明党は「もう押し付け憲法論なんてのは止めましょう」みたいな事まで言っていたw)、この本質を突いた「ど正論」の発言も「その場限りの発言」という事で、その後の議論では完全にスルーされています)


この後、各党代表者から別の党の代表者に対して「意見の回答を求める」という特殊な形での討論がありました。そこで中山恭子代表が自民党に対して『個別項目だけ、というのではなくて、憲法典全体を提案できるような憲法審査会をお願いしたい』という意見がありましたが、自民党の保岡氏からは『とりあえず一度各項目でやってみてから、その後に考えてみましょう』といった回答しか得られませんでした。


“憲法9条”について。
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『私共も「世界平和を維持する」という事を日本国の国是と定めております。当然の事だと思っております。ただ9条の問題でいきますと、第1項は1929年6月に批准した不戦条約の第1条とそのままでございます。私共もこの1条は残します。ただ、国際社会におきましては自衛権というのはそれぞれの国が持つ自然権であって、これを持たない独立国家というのはまず無い訳でございまして、日本も自然権である自衛権は当然持つ、という考えであります』


今後の憲法議論にどう臨むか。
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『憲法改正というか、新しい憲法を作ろうとしている所ですけれども、この思いに至りましたのは、まず、北朝鮮での拉致被害者を現行憲法では救出できない。これは国として海外で国民を守るという事が出来ない。国民の命を。このような憲法は非常に悲しい憲法だと思っておりますので、新しい憲法を作っていく必要があると思っております』

日本のこころHP「(日本のこころ)日本国憲法草案」(2017.04.27)
http://nippon-kokoro.jp/news/policies/kenpo01.php#_prologue

さすが我らが「日本のこころ・中山恭子代表」の発言は、昨年に引き続き今年も100点満点の受け答えだったと思います。

ただ、こういった正論を、全国地上波で発信できるのが「年に一回しかない」というのが、全くもって悔しい限りですが。


この討論番組に関しては、以上で終了です。

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最後に、
(1) 4月30日 NHKスペシャル 憲法70年 “平和国家”はこうして生まれた
に関する批評を少しだけ書いておきます。

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http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170430
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2017-04-30&ch=21&eid=642&f=46
(以下、公式サイトより)
【放送日時】2017年4月30日(日) 午後9:00~午後10:00
【番組内容】日本国憲法の施行から70年。平和主義の出発点が新たな資料で明らかになった。昭和天皇の平和国家確立の勅語に始まり、衆議院での議論を経て第九条が誕生するまでを描く。
【詳細】日本国憲法の施行から70年。平和主義の出発点が新たな資料で明らかになった。昭和20年9月、昭和天皇は勅語で平和国家の確立を明らかにした。しかし、GHQ草案の条文には平和の文字はなかった。その後、衆議院の小委員会で鈴木義男議員の発言を機に議論があり「国際平和を誠実に希求」する条文が第九条に盛り込まれたことが明らかになった。番組では速記録をもとに小委員会をドラマで再現。“平和国家”誕生の舞台裏に迫る。
【出演】鶴見辰吾,斉藤洋介,阿南健治,【キャスター】武田真一,【語り】中條誠子
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この番組は、討論番組でもなく、NHKの政治思想を一方的に見せつけられるだけの「護憲プロパガンダ番組」なので(それは前回の記事でも書いたように5月6日放送予定のNHKスペシャルも全く同じである、と私は断言してますが)、まあ『いつも通りの内容ですね』と言う以外にコメントしようがありません。
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(※一カ月前に書きましたが、今やNHKの左のエース武田真一ですw)
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この番組の特徴を幾つか挙げておくとすれば、
1.最近のNHKの「護憲プロパガンダ」としてよく使われるのが『現行憲法は昭和天皇が裁可して公布され、天皇臨席の下、記念式典まで開催して祝われているのだから、これに異を唱えるのは昭和天皇の意志に反するものだ』というもの。特に保守派へのカウンター用として近年頻繁に用いられている手法です。まあNHKは「天皇の政治利用」が大好きだから仕方ないねw

2.憲法9条の理念には『多くの犠牲者を出した、先の大戦への反省の念が込められているのです』という理論。今回の番組においても武田真一が最後の締めくくりとして、そのように述べていました。これは全くもって『現行憲法の本質は、先の大戦に敗れた事への“詫び証文”である』という事を端的に表している訳ですが、未来永劫そうやって子々孫々に、この“詫び証文憲法を伝えていくつもりなのかね?と反論したい所ですね。

3.この番組では現行憲法が公布・施行された昭和22年ぐらいまでの話しか紹介されていませんでしたが、本来「憲法9条」としての話をするのであれば、そのしばらく後に勃発した「朝鮮戦争」によって、今回の番組内でグダグダと述べられていた「空論」も、国際社会の「現実」(冷戦)によって完全に押し流されてしまって、日本国内には“警察予備隊”が創設され、「占領憲法」がその前提としていた「占領体制」も、その後しばらくして終焉を迎えるようになった、という所まで紹介しないと、全くの片手落ちだよなあ。

4.もちろんNHKのこの番組内では「GHQによって押しつけられた」という印象は、極力薄くなるように編集してあったのは言うまでもありません。

(※私は憲法の専門的な事は全く不勉強なので(というか、その昔倉山満がデビュー作として書いた「誰が殺した? 日本国憲法!」ぐらいは読んだはずなのだが、内容はきれいサッパリ忘れたので)本来であれば、あの番組にはもっと専門的な突っ込みを色々と入れられるはずだとは思いますが、私はそこまで頑張るつもりはありません)


以上をもって、今年のNHK5月3日の「憲法関連」偏向放送批判は終了になります。

「NHK解体」に関するまとめ(十例)

(1) 日本の公共放送であるにもかかわらず、「自立国家・日本」が主張すべき意見を封殺し、しかも運営資金のほとんどを日本人が負担しているのに、中国・朝鮮、又は旧GHQ(特に米国の立場を優先するような番組しか制作しない。 リンク1リンク2

(2) 受信料制度に様々な不備があり、甚だ公平性を欠いている。また「国営なのか?非国営なのか?」という点も不明瞭である。「国営放送局の新規創設」「民営化」「スクランブル化及びペイパービュー」などが検討されて然るべきである。 リンク1リンク2

(3) 局の政治的及び思想的スタンスが左側の言論に偏っている。「いわゆる保守系」の言論人はほとんどNHKの番組から排除されている。 リンク1リンク2

(4) 昔はともかく、現在では朝日新聞よりもNHKのほうが害が大きい。朝日は儲からなくなれば方針転換を余儀なくされ、また新聞業界自体が斜陽産業である。一方NHKには「映像や音声で感覚に直接訴える」という高いプロパガンダ能力もある。 リンク1リンク2

(5) 「弱者・被害者」報道は公共放送として、もちろんあって然るべきだが、<言葉狩り><論点ずらし><自己保身><イデオロギー闘争>に利用する為にNHKの場合は、それが至上命令となっており、やり過ぎである。 リンク1リンク2

(6) NHKの原発報道は「反原発」一色で、「原発再稼働」側の意見は皆無に等しい。現在多くの国民が患っている「原発アレルギー」は、NHKが数年に渡って垂れ流してきた“音声”と“映像”によって作り上げられた、と言っても過言ではない。 リンク1リンク2リンク3拙ブログの「反原発」関連カテゴリへのリンク

(7) 外部の識者による「討論番組」が異常に少ない。「国民にオープンな討論番組を見せる」という姿勢が甚だ欠如しており公共放送として失格であり、また民主主義(選挙制度)の観点から見ても失格である。 リンク1リンク2

(8) 「表現の自由」を盾に一切の干渉を排除し、リベラル知識人特有の「上から目線(=「国民は愚民」という意識)」も強烈で、公共放送の在り方や番組の内容について「国民にアンケートを採る」という事を一切しようともせず、非常に独善的であるリンク

(9) 「JAPANデビュー反日台湾番組」や「佐村河内のヤラセ番組」等、非常に問題のある番組を数多く放送してきたが、責任を全く感じていない。 リンク

(10) 一般のマスメディアで取り上げられる事はほとんどないが、NHK職員の不祥事は異常に多い。また公共の受信料で成り立つ放送局としては職員の待遇がお手盛り過ぎるという問題もある。 リンク1リンク2


その他にも、NHKが制作してきた数多くの「媚中番組」「韓国・朝鮮人擁護番組(ヘイト関連含む)」「民主党擁護番組」等の問題、また近年急速に内容が劣化している「NHK大河ドラマ」の問題などもありますが、それらは上記から割愛しました。

【結論】NHKを解体して、国民にとって必要最低限の事を放送する国営放送局を立ち上げ、残りは民営化すべし。(終)

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