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処士策論

「処士」(しょし)とは、仕官していない人、民間の人、在野の人のこと

NHK、今度は「孝明天皇毒殺説」で明治維新へのネガキャンですか

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前回に引き続き、今回も「歴史、ドラマ、小説」の話になります。

別に私も好き好んで「歴史、ドラマ、小説」の話を選んでいる訳ではありません。今回もまたNHKが「奇妙な歴史番組」を放送していたので、私としてはやむを得ずそうしているだけのことです。

まあ政治やマスメディア関連の話題としては、最近、特に取り上げたいと思うような事もありませんでしたので、二回続けて歴史関係の事を書いてしまいますが(興味のある人は多分少ないと思いますが)ご了承ください。



その前に、例によって青山繁晴先生の虎ノ門ニュースについて触れておきたいと思います。

【DHC】2020/1/13(月) 青山繁晴×居島一平【虎ノ門ニュース】
https://youtu.be/TiYDHKLJyQw
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番組内容については、いつもの通り「ぼやきくっくり」さんのブログをご参考になさって下さい。

イランのウクライナ機撃墜で分かった「ロシア製防空システムはヤバイ」・ゴーン逃亡と会見・安倍4選は?…青山繁晴「虎ノ門ニュース」 2020.01.13
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2315.html

今回も非常にバランスが取れた、それでいて非常に勉強になる内容でした。特に自民党内の議員の動向や、安倍総理の憲法改正をめぐっての政治的な思惑など、非常に興味深い内容でした。



ついでと言っては何ですが、その翌日1月14日(火)にはBSフジのプライムニュースに櫻井よしこ女史が出演して、国防・安全保障、更に憲法改正についてかなり熱のこもった話をしてました。

BSフジLIVE プライムニュース ハイライトムービー(公式サイト)
『櫻井よしこ×元防衛相 文大統領会見緊急検証 2020日本の外交と防衛』【前編】
https://www.fnn.jp/posts/00430341BSP/202001150131_BSP_BSP
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以前何度か自分のyoutubeアカウントに櫻井よしこさんの動画をあげたことがある私としましては、今回も音声だけ抽出してアップロードしたいのはやまやまなのですけど、最近はちょっと忙しくてやれそうにありません。残念です。良い内容の回でしたから。

今回はせいぜい参考用の動画付きツイッターを紹介するだけにとどめたいと思います。



そうそう、ツイッターと言えば、前々回書いた「100分deナショナリズム」の記事について、珍しく私のツイートが多くの人の目にとまったようです。

まあNHKの偏向報道および政治姿勢に注目が集まったという訳ではなくて、単に稲垣吾郎氏やSMAPの人気から私のツイートが目にとまっただけの話なんですけど。

なんにせよ、日ごろほとんど日の目を見ることがない私のツイッターやブログが、多くの人の目についただけでもありがたいことです。





私が上記のツイートを投稿したのは、別にこれといって深い考えがあった訳ではありません。

誤った情報によって、誤った批判や非難がわきあがっている。実際に番組を見た(しかもブログも書いた)人間としては黙っていられない」

ただそれだけの理由でツイートしたに過ぎません。

この問題については、もっと詳細な番組の書き起こしをすれば実際に誰がどのようにしゃべったのか、その点をもっとハッキリさせる事も出来ると思いますが、そこまでやる意欲は、申し訳ございませんが私にはありません。

そんな訳ですので、この問題についてはここまでにしたいと思います。




それではようやく、今回の本題に入りたいと思います。

英雄たちの選択▽幕末の“ラストエンペラー”~孝明天皇 維新への道を決めた選択
2020年1月15日 BSプレミアム 午後8時00分~ 午後9時00分
https://www4.nhk.or.jp/heroes/x/2020-01-15/10/12898/2473187/

(以下、NHK公式サイトより抜粋して引用。赤字は私の編集による)
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<番組内容>
江戸時代最後の天皇、孝明天皇。平穏を願った天皇が直面したのは黒船来航にはじまる激動の時代だった。開国をめぐる政争の渦中で、歴史の分岐点となった天皇の選択に迫る!

激動の幕末、苦悩の連続を迫られた孝明天皇。ペリー来航で国全体が動揺するなか、「開国」か「攘夷」か、政争の中心にいたのが孝明天皇だった。天皇を巻き込んだ急進派による文久3年(1863)の「大和行幸」計画。そのときの天皇の選択が、長州藩や薩摩藩のその後の運命を決め、明治維新への重要な分岐点となった。ところが孝明天皇は若くして急死当時から暗殺説がささやかれた。江戸時代最後の天皇、孝明天皇の実像に迫る。

【司会】磯田道史,杉浦友紀,【出演】高橋源一郎,上田紀行,家近良樹,【語り】松重豊

(以下、番組内からスキャンしたピクチャ)
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孝明天皇wiki 「崩御にまつわる疑惑と論争」




(※訂正:上記のツイートで戦前のサトウの翻訳本を「維新日本外国秘録」と誤記してしまったが、正しくは「維新日本外交秘録」である)


まず、この問題に関心のある方は、上記の孝明天皇wiki 「崩御にまつわる疑惑と論争」と、私のツイートを読んで頂ければ、大体の事はご理解頂けると思います。

私は前回の記事で以下のように書きました。
-------------------------------------------------------------
(以下、過去記事より一部抜粋して引用)
一昨日の私のツイートで、
>近年のNHKは「天皇を頂点にいただいた明治維新や明治政府は悪」というスタンスが顕著なので、幕末に江戸幕府が出来なかった #承久の乱(=幕府による朝廷制圧の成功)という話をNHKがやりたがる気持ちも、よく分かりますw
と書いたのは、こういった反朝廷的な人物をあえて大河ドラマの主人公にすえて優遇しつつ、2年前と5年前の大河ドラマでは薩摩と長州による維新革命(朝廷の力を背景とした幕府打倒)をホームドラマ一色にぬりつぶして隠ぺいしたNHKのドラマ制作姿勢に
「明らかな政治的意図が見受けられる」
と私は指摘している訳です。

私は「反朝廷的な歴史認識は悪だ」と言っている訳ではありません。
そうではなくて、NHKは「自分たちは公平中立」とうたっておきながら、
こっそりと視聴者を洗脳するようなやり方で偏った歴史認識を視聴者に刷り込もうとしている。そのNHKのやり方が悪なのだ」
と述べているだけのことです。

別に私は「ひねくれた物の見方をして重箱の隅をつついている」というつもりは全く無いんですよ。

「客観的にNHKを観察していれば、当然そういう結論になる」と述べているだけです。

サヨクの政治スタンスはいつも明確でわかりやすい」などという事は、私は昔からずっと指摘し続けている話ですし、私の認識に誤りがあった事は基本的に今まで無かったと思います。

「サヨクは明治維新や明治政府が嫌いである」
(※地域的な(例えば東北と西日本とかで)温度差はあるとしても)

基本的にこの考え方で間違ってないだろうと私は確信してます。

あとは「中国・韓国・北朝鮮にとって不都合なことは言わない、書かない」とか、「憲法改正に肯定的なことは言わない、書かない」とか、これほどまでに分かりやすい人種というのは滅多にいません。
基準は非常に明確です。

常識的に考えれば、こんなことは誰でも分かる話でしょう?
(以下略)
-------------------------------------------------------------

>「サヨクは明治維新や明治政府が嫌いである」

全ての理由は、ここから来てます。

この番組で「孝明天皇毒殺説」を「可能性は結構有り」と(上記の磯田氏のピクチャでの発言でもそれは顕著だが)という方針で番組をディレクションしたのは、最近のNHKの報道姿勢が「そういう方向性」にあるからです。前回も書きましたけど、別に難しく考える必要はありません。

そしてこの番組の中でも、毒殺説を積極的に唱えていたのは、あの(いかにもサヨクの)高橋源一郎です。

それに対して、ちゃんとした幕末専門の歴史家である家近良樹氏は、もちろんそれを全面的に否定しておりました。

200117_vd9g321c1apl1a_0007.jpg

ここまでは、まあ良しとしましょう。

しかしその後、上記のピクチャにもあるように磯田氏は(ちゃんとした専門家であるにもかかわらず)「証拠はないけど嫌疑は消えてない」と述べて、もう一人ゲストでいた上田某とかいう訳の分からない男は「薩長からすれば邪魔だったから可能性としては否定できない」みたいな事を述べて、毒殺の「可能性は結構有り」という番組のディレクションに導いておりました。

磯田氏は確か2年前、大河「西郷どん」で今回家近氏が述べていたように
「首謀者とされている岩倉具視は孝明天皇の崩御を心の底から嘆いていた」という形で歴史考証をしていたと記憶してますけど、今回はどうしちゃったんでしょうね?
(※それ以外でも、なんだか最近の『英雄たちの選択』は、歴史に対するこだわりが昔と違ってザルになっているような気が私にはする。私以外でも、そう言ってる人を他で見かけた事がある)




それでは以下に、ちょっと専門的な話をします。

今回の番組でアーネスト・サトウの記述が取り上げられていましたように、サトウを調べるにあたって、この問題は避けて通れません。

ですから、私は以前この問題について、それなりに調べた経験があります。

大体のところは、上記の孝明天皇wiki 「崩御にまつわる疑惑と論争」に書いてある通りで、また番組の中でも磯田氏が「確かに学会主流では否定済みの話なんです」と述べていた通り、普通に考えれば毒殺を積極的に肯定する理由(証拠)はありません。

私が知るところでは、wikiにも少し書いてあるように、この毒殺説を肯定している学者としては幕末歴史学の権威である石井孝氏(故人)がいます。
(※中村彰彦氏が毒殺説を唱えていたのは、この番組で初めて知った)

この石井氏は学界では有名な『明治維新の国際的環境』を書いた人ですからサトウを調べるにあたっては、この人もやはり不可避な存在と言えます。

この人は『近代史を視る眼』という本の中で「孝明天皇毒殺説」を肯定しています。更に本の中で戦前の日本の軍国主義をかなり批判しています。

余談ながらこの本の中で石井氏は、萩原延壽先生が書いたサトウの伝記『遠い崖』に対して、著作権に関係するクレームもつけております。

他に私が知る限りでは、海音寺潮五郎先生が「孝明天皇毒殺説」を肯定しています。その理由としては、今回の番組で磯田氏が述べていたように医師の伊良子光孝氏の論文が根拠のようです。
(※ちなみに海音寺氏は島津斉彬の毒殺説も積極的に肯定する人である)

しかし、これもwikiを読めばわかるように、それほど毒殺と断定できるような根拠とはなり得ていません。

しかも、「薩長側、ましてや岩倉具視がやった」などという史料的な証拠は一切ありません。

後世の人間から見た「後付け論」によって、毒殺肯定派が勝手にそのような憶測をしているだけの事です。
(※ある意味、アーネスト・サトウもその一人と言えるかもしれないが)

ですから大佛次郎氏も『天皇の世紀』では毒殺説を否定してますし、他の有名な歴史家もほとんどが否定しています。
(※サトウの伝記の著者である萩原延壽先生も、もちろん否定的である)

実際、当時サトウの上司だったイギリス公使ハリー・パークスも、
「(孝明)天皇の崩御は、次の天皇が幼年なので、むしろ幕府、特に新将軍の徳川慶喜にとっては力をのばず好機である」
といったような事を本国へ報告していますし、幕府を応援していたフランスのロッシュも、孝明天皇の崩御によって「薩長側が有利になった」とは全く見ていませんでした。

当時の目で見て「毒殺」が疑われるのであれば、むしろ幕府側だったのでは?とも言えるでしょう。
(※「兵庫開港」の判断が半年後に迫っていたので孝明天皇に反対されたら困るとか、理由はいくらでもつけられる)

まあ、これもあくまで極論ですけどね。





それはともかく。

本来であれば「孝明天皇毒殺説」が、今回の番組のように積極的に肯定される理由は全くありません。

今回そうなった原因は、繰り返しますが、
>「サヨクは明治維新や明治政府が嫌いである」
この事に尽きます。


私には、今回の番組で家近氏が述べた次のセリフが、とても印象的でした。

「現実的には、史実として私はまず(毒殺は)無いと思いますね。だけど、そう言うと嫌われるんですよ
(この発言の直後、ゲストや司会の全員がどっと笑う)


そりゃ嫌われるだろうねえ。

「NHKがこっそりと作り上げようとしている雰囲気」(=明治維新は悪)を読まずに、それを無視して歴史学者として誠実であろうとすれば、そりゃ多くの人から嫌われるだろうと私も思いますね。

【以下、テンプレート解説】このブログで使っている言葉の定義について
<“左翼”ではなくて“サヨク”>
今の日本で“左派”と呼ばれている連中は、本来の意味での“左翼”ではなくて、単なる「憲法9条的な戦後サヨク」といった意味合いの物でしかないので(しかし今の日本で彼らは“左翼”ではなくて“主流派”である)、私は“左翼”ではなくて“サヨク”という言葉を使っている。

<“保守”ではなくて“いわゆる保守”>
先の大戦の敗北によって従来の価値観をほぼリセットされた戦後の日本では、真に“保守”すべき日本の国柄は既にほとんど失われている。また今の日本で「独立自尊」「自主憲法の制定」を唱えるのは“保守派”ではなくて“改革派である。それ故に一番相応しい呼称は“反サヨク”と呼称すべきだがそれでは「通りが悪い」ので、私は“いわゆる保守”という言葉を使っている。

「戦前の価値観」を知っている日本人がまだ数多く存命していた昭和の終わりまでは“保守”も“左翼”もある程度は字義通り通用していたのかも知れないが、戦後の日本しか知らない日本人が大半を占める今の日本社会では「かつての字義はほとんど通用しなくなっている」という事である。

※過去に何度か誤読されたり、こういった説明をする必要に迫られた事があるので、テンプレートとしてここに明示しておく。

「NHK解体」に関するまとめ(十例)

(1) 日本の公共放送であるにもかかわらず、「自立国家・日本」が主張すべき意見を封殺し、しかも運営資金のほとんどを日本人が負担しているのに、中国・朝鮮、又は旧GHQ(特に米国の立場を優先するような番組しか制作しない。 リンク1リンク2

(2) 受信料制度に様々な不備があり、甚だ公平性を欠いている。また「国営なのか?非国営なのか?」という点も不明瞭である。「国営放送局の新規創設」「民営化」「スクランブル化及びペイパービュー」などが検討されて然るべきである。 リンク1リンク2リンク3リンク4
(※NHK受信契約訴訟の最高裁判決(平成29年12月6日)に関する記事)
「NHK受信契約訴訟・最高裁判決」から私が考えた事(2017/12/9)

(3) 局の政治的及び思想的スタンスが左側の言論に偏っている。「いわゆる保守系」の言論人はほとんどNHKの番組から排除されている。 リンク1リンク2

(4) 昔はともかく、現在では朝日新聞よりもNHKのほうが害が大きい。朝日は儲からなくなれば方針転換を余儀なくされ、また新聞業界自体が斜陽産業である。一方NHKには潤沢な資金(税金)があり、更には「映像や音声で直接感覚に訴える」という高いプロパガンダ能力もある。 リンク1リンク2

(5) 「弱者・被害者」報道は公共放送として、もちろんあって然るべきだが<言葉狩り><論点ずらし><自己保身><イデオロギー闘争>に利用する為にNHKの場合、それが至上命令となっておりやり過ぎである。 リンク1リンク2

(6) NHKの原発報道は「反原発」一色で、「原発再稼働」側の意見は皆無に等しい。現在多くの国民が患っている「原発アレルギー」は、NHKが3.11以降に垂れ流してきた“音声”と“映像”によって作り上げられた、と言っても過言ではない。 リンク1リンク2リンク3拙ブログの「反原発」関連カテゴリへのリンク

(7) 外部の識者による「討論番組」が異常に少ない。「国民にオープンな討論番組を見せる」という姿勢が甚だ欠如しており公共放送として失格であり、また民主主義(選挙制度)の観点から見ても失格である。 リンク1リンク2

(8) 「表現の自由」を盾に一切の干渉を排除し、リベラル知識人特有の「上から目線(=「国民は愚民」という意識)」も強烈で、公共放送の在り方や番組の内容について「国民にアンケートを採る」という事を一切しようともせず、非常に独善的であるリンク1リンク2

(9) 「JAPANデビュー反日台湾番組」や「佐村河内のヤラセ番組」等、非常に問題のある番組を数多く放送してきたが、責任を全く感じていない。 リンク1リンク2

(10) 一般のマスメディアで取り上げられる事はほとんどないが、NHK職員の不祥事は異常に多い。また公共の受信料で成り立つ放送局としては職員の待遇がお手盛り過ぎるという問題もある。 リンク1リンク2


その他にも、NHKが制作してきた数多くの「媚中番組」「韓国・朝鮮人擁護番組(ヘイト関連含む)」「旧民主党・旧民進党擁護番組」等の問題、また近年急速に内容が劣化している「NHK大河ドラマ」の問題などもありますが、それらは上記から割愛しました。

【結論】NHKを解体して、国民にとって必要最低限の事を放送する国営放送局を立ち上げ、残りは民営化すべし。(了)

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